行政書士と司法書士の違いとは?行政書士と司法書士の試験の難易度
行政書士と司法書士はどちらもよく耳にする国家資格ですが、名前が似ていますので、混同している方も少なくないのではないでしょうか。
では、行政書士と司法書士にはどのような違いがあるのでしょうか。また、行政書士と司法書士の試験内容や難易度に違いはあるのでしょうか。
そこで、行政書士と司法書士の違いについて、また行政書士と司法書士の試験の難易度についてまとめました。
行政書士と司法書士の違いとは?
行政書士と司法書士の違いとしては、まずは仕事内容の違いが挙げられます。行政書士は名前の通り、行政に関する書類の作成や手続きの代行などを行うのが主な業務内容となります。
対して司法書士は、司法、つまり法的な書類の作成や手続きの代行などを行います。どちらも書類作成や手続き代行が主な業務内容となりますが、行政書士と司法書士では扱う内容が異なるという大きな違いがあります。
行政書士と司法書士の主な業務内容の違い
行政書士:行政(役所)に関する書類作成や手続き代行
司法書士:司法に関する法的な書類作成や手続き代行
つまり、法務局(登記所)や裁判所に提出する書類、例えば会社の登記手続きなどは司法書士が作成するものとなり、行政書士には書類作成や手続きを行う権限はありません。
ただ、役所へ提出する飲食業許可や酒類販売業許可などの許認可手続き、また自動車登録や車庫証明など自動車関係の手続きは行政書士が行う業務となります。
また、行政書士の中には、書類作成や手続き代行の他にも、各企業のコンサルタント業務を行っているケースも少なくありませんので、行政書士の業務内容は意外と幅広いと言えますね。
行政書士と司法書士の試験の難易度は?
行政書士と司法書士の試験の難易度は、大きく異なります。行政書士も司法書士も法律に関する国家資格となりますので、簡単に資格が取れるというわけではありません。
ただ、行政書士と司法書士の試験内容や例年の合格率などから考慮しても、行政書士より司法書士の方が難易度は高いと言えるでしょう。
まず、行政書士の試験内容は法令科目と一般知識からの出題となりますが、満点の60%が合格基準とされています。また、行政書士の試験は一部記述式もありますが、ほとんどが択一式となりますので、比較的点数を取りやすい内容となっています。
しかし、司法書士の試験内容は、筆記試験の他に口述試験もあります。しかも、筆記試験にパスしなければ、口述試験を受けることも出来ません。また、筆記試験で出題される科目も行政書士より多く、記述式の問題の割合も多くなります。
司法書士試験の合格基準点は、毎年異なりますが、例年では満点の80%程度となっていますので、かなりの難関だと言えるでしょう。
ちなみに、行政書士と司法書士の合格率は、行政書士が7%前後なのに対し、司法書士は2%前後となっています。どちらも難易度の高い国家資格となりますので、行政書士の合格率も決して高いとは言えませんが、司法書士に比べると合格率は3倍以上となります。
そのため、最終的に司法書士を目指している方でも、まずは行政書士の資格を取得するために勉強する方が多いのです。